スノウチニュース<№231> 令和6年1月


【鉄骨需要月別統計】
11月鉄骨需要量は28万1,350トン(前年同月比20.4%減)
23年度(4月~11月)需要量264万3,750トン(前年同期13.2%減)

国土交通省が12月28日発表した「建築物着工統計調査」の2023年11月着工総面積は8,513千平方メ―トル(前年同月比11.0%減)となり、前年同月比では1ヵ月で減少となった。8,000千平方メ―トル台は今年3月、5月に次ぐもので3回目となる。
建築主別は、▽公共建築物が269千平方メートル(同34.2%減)となり、同1ヵ月で減少となった。▽民間建築物は8,244千平方メートル(同10.0%減)となり、同1ヵ月で減少となった。
用途別は、▽居住建築物は5,343千平方メートル(同11.8%減)となり、同15ヵ月連続減となった。▽非居住建築物は3,170千平方メートル(同9.8%減)となり、同3ヵ月ぶりの減少となった。
構造別では、鉄骨建築物の▽鉄骨造(S造)が2,774千平方メートル(同19.7%減)となり、同1ヵ月で減少となった。▽鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)が79千平方メートル(同50.8%減)の大幅減となり、同2ヵ月連続減となった。
一方、▽鉄筋コンクリート造(RC造)が1,772千平方メートル(同12.1%増)となり、同2ヵ月連続増となった。▽木造(W造)が3,812千平方メートル(同10.2%減)となり、同23ヵ月連続減となった。
鉄骨需要換算では、▽S造は27万7,400トン(同19.7%減)となり、同1ヵ月で減少となった。▽SRC造は3,950トン(同50.8%減)となり、同2ヵ月連続減となった。鉄骨造の合計では前月比31.3%減の28万1,350トン(同20.4%減)となった。
23年度(4~11月)の需要量は、▽S造が258万1,150トン(前年同期比13.1%減)、▽SRC造が6万2,600トン(同19.2%減)となり、鉄骨造の合計では264万3,750トン(同13.2%減)となった
23暦年(1~11月)の需要量は、▽S造が349万0,550トン(前年同期比12.7%減)、▽SRC造が9万6,900トン(同4.2%減)となり、鉄骨造の合計では358万7,450トン(同12.5%減)となった

22年11月-23年11月 鉄骨需要量の推移

年/月 S造
(TON)
前年比
(%)
SRC造
(TON)
前年比
(%)
鉄骨造計
(TON)
前年比
(%)
2022年11月 345,600 -0.2 8,000 13.4 353,600 0.1
12月 318,600 -25.5 7,150 -60.6 325,750 -26.9
2023年1月 299,000 -14.0 20,150 178.8 319,150 -10.0
2月 343,200 3.5 2,900 -74.7 346,100 0.9
3月 267,200 -23.9 11,250 123.3 278,450 -21.9
4月 391,200 -3.0 7,900 -46.6 399,100 -4.5
5月 287,400 -15.9 7,500 -50.1 294,900 -17.3
6月 299,300 -29.6 11,100 70.5 310,400 -28.0
7月 313,700 -27.9 10,900 -11.4 324,600 -27.4
8月 290,500 -17.3 8,000 26 298,500 -16.3
9月 320,100 -0.7 5,200 40.6 325,300 0.0
10月 401,550 16.3 8,050 -24.8 409,600 15.1
11月 277,400 -19.7 3,950 -50.8 281,350 -20.4
暦年計(23年1~11月) 3,490,550 -12.7 96,900 -4.2 3,587,450 -12.5
年度計(23年4~11月) 2,581,150 -13.1 62,600 -19.2 2,643,750 -13.2

(国土交通省調べ)

 

【建築関連統計】
日建連11月総受注額1兆3,190億円(前年同月比33.7%増)
民間工事1兆0,131億3,600万円(同41.7%増)

日本建設業連合会(日建連)が26日に発表した会員企業93社の2023年11月分の受注工事総額は1兆3,190億2,700万前年同月比33.7%増)の大幅増となり、前年同月比では1ヵ月で増加に転じた。23暦年では1兆円台が5回、2兆円台が3月、9月となった。民間工事が1兆0,131億3,600万円(同41.7%増)の大幅増となった。官公庁工事が2,416億6,700万円(同1.5%増)の微増となった。
国内工事が1兆2,559億2,600万円(同31.4%増)の大幅増となり、前年同月比では3ヵ月で連続増となった。民間工事の1兆0,131億3,600万円のうち、▽製造業が2,007億1,800万円(同14.4%減)となり、同1ヵ月で減少した。▽非製造業8,124億1,800万円(同69.1%増)の大幅増となり、同1ヵ月で増加となった。
官公庁工事の2,416億6,700万円のうち、▽国の機関が1,693億4,100万円(同1.2%増)の微増となり、同2ヵ月連続増となった。▽地方の機関が723億2,600万円(同2.3%増)の微増となり、同1ヵ月で増加となった。▽その他が11億2,300万円(同61.9%減)の大幅減となり、同4ヵ月連続減となった。▽海外工事が631億0,100万円(同106.8%増)の大幅増となり、同7ヵ月ぶりの増加となった。
なお、2023年度上期(4月~11月)の受注総額は10兆3,387億2,400万円(前年同期比6.8%増)となった。そのうち、▽国内工事が10兆0,170億7,300万円(同10.0%増)、▽民間工事が7兆5,344億0,800万円(同10.4%増)、▽官公庁工事が2兆4,355億9 000(同8.9%増)、▽海外工事が3,216億5,100万円(同44.0%減)となった。
11月の地域ブロック別受注工事額は、▽北海道が304億6,900万円(前年同月比17.6%増)となり、前年同月比では3ヵ月連続増となった。▽東北が486億6,200万円(同11.7%減)となり、同2ヵ月連続減となった。▽関東が6,415億9,600万円(同35.3%増)の大幅増となり、同1ヵ月で増加となった。▽北陸が351億7,800万円(同4.6%減)となり、同10ヵ月連続減となった。
▽中部が840億0,100万円(同45.1%減)の大幅減となり、同6ヵ月連続減となった。▽近畿が2,339億1,800万円(同102.5%増)の大幅増となり、同2ヵ月連続増となった。▽中国が637億2,800万円(同101.5%減)となり、同1ヵ月で増加となった。▽四国が138億3,800万円(同19.5%増)となり、同2ヵ月連続増となった。▽九州が1,045億3,700万円(同100.1%減)の大幅増となり、同3ヵ月ぶりの増加となった。



11月の粗鋼生産711.1万トン(前年同月比0.9%減)
10月普通鋼建築用受注量46.7万トン(前年同月比3.8%減)

日本鉄鋼連盟は12月21日に発表した2023年11月の銑鉄生産は503.3万トン(前年同月比1.4%減)となり、前年同月比では3ヵ月ぶりの減少となった。粗鋼生産は711.1万トン(同0.9%減)となり、同2ヵ月ぶりの減少となった。
炉別生産では、▽転炉鋼が509.2万トン(同1.6%減)となり、同3ヵ月ぶりの減少。▽電炉鋼が201.9万トン(同0.9%増)となり、同2ヵ月連続増となった。鋼種別生産では、▽普通鋼が543.7万トン(同2.9%減)となり、同2ヵ月ぶりの減少。▽特殊鋼が167.4万トン(同6.2%増)となり、同2ヵ月連続増となった。
▽熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)の生産は614.3万トン(同5.8%減)となり、同2ヵ月連続減となった。▽普通鋼熱間圧延鋼材の生産は476.9万トン(同6.7%減)となり、同2ヵ月連続減となった。▽特殊鋼熱間圧延鋼材の生産は137.4万トン(同2.4%減)となり、同2ヵ月連続減となった。
10月の普通鋼鋼材用途別受注量は、▽建築用が46万7,138トン(前年同月比3.8%減)。うち▽非住宅が31万0,355トン(同8.8%減)となり、▽住宅が15万6,783トン(同8.1%増)となった。
22年度(4~10月)上期の用途別受注量では、▽建築用が302万6,233トン(前同期比10.6%減)。うち▽非住宅が214万7,726トン(同13.9%減)となり、▽住宅が87万8,507トン(同1.2%減)となった。
22暦年(1~10月)の用途別受注量では、▽建築用が437万7,930トン(前年同期比0.4%減)。うち▽非住宅が304万9,454トン(同1.0%減)となり、▽住宅が132万8,476トン(同0.9%増)となった。



10月溶接材料の出荷量1万7,083トン(前年同月比4.7%減)
23年度上期(4月~10月)の出荷量11万8,991トン(前年同期比2.5%減)

日本溶接材料工業会が発表した2023年10月溶接材料の出荷量が1万7,083トン(前年同月比4.7%減)となり、同2ヵ月連続減となった。
出荷量の主な品種は▽SWが7,443トン(前年同月比1.5%増)となり、同1ヵ月で増加に転じた。▽FCWが5,639トン(同1.5%減)となり、同4ヵ月連続減。▽溶接棒が1,723トン(同21.2%減)となり、同3ヵ月連続減。その他を含む総出荷量計では1万7,083トン(同4.7%減)となった。
23年度(4月~10月)の総出荷量は11万8,991トン(前年度同期比2.5%減)となり、23暦年(1月~10月)の総出荷量では16万9,715トン(同3.1%減)となった。
なお、財務省の貿易統計による9月の▽輸出量は2,821トン(同6.4%減)となり、同5ヵ月連続減。▽輸入量は4,830トン(同30.8%減)となり、同3ヵ月ぶりの減少となった。
23年度(4月~10月)の総輸出量は1万8,463トン(前年同期比11.5%減)。総輸入量は3万6,029トン(同14.3%減)となった。23暦年(1月~10月)の総輸出量は2万6,884トン(同8.0%減)。総輸入量は5万3,449トン(同9.4%減)となった。

22年10月-23年10月 溶接材料月別実績

出荷量 単位/トン
年/年度 ソリッドワイヤ 前年比
フラックス入りワイヤ 前年比
被 覆
溶接棒
前年比
合 計 前年比
2022年 10 7,335 ▼0.6 5,722 ▼9.5 2,186 7.9 17,923 ▼1.0
11 7,630 2.3 5,821 ▼1.9 2,378 3.6 18,250 ▼0.2
12 7,073 ▼8.5 5,376 ▼13.5 2,202 ▼6.2 17,056 ▼8.3
2023年 1 6,282 ▼13.6 5,306 ▼4.2 2,382 15.1 16,180 ▼6.9
2 7,156 1.7 5,330 ▼10.4 2,340 10.3 16,961 ▼3.3
3 7,091 ▼10.4 6,096 ▼0.9 2,281 23.6 17,583 ▼3.7
2023年度 4 6,728 ▼6.4 5,660 0.5 1,810 ▼3.9 16,367 ▼2.6
5 6,469 ▼4.8 5,606 1.5 1,972 4.8 16,122 ▼1.0
6 7,554 3.1 5,873 3.2 2,099 ▼11.3 17,740 ▼1.4
7 7,322 6.1 5,403 ▼9.7 2,131 7.8 17,151 ▼2.0
8 7,199 13.2 5,331 ▼3.1 1,910 ▼11.3 16,726 1.4
9 7,608 ▼5.0 5,906 ▼0.7 2,085 ▼12.1 17,802 ▼6.3
10 7443 1.5 5639 ▼1.5 1723 ▼21.2 17083 ▼4.7
2023年度(4~10月) 50,323 0.8 39,418 ▼1.5 13,730 ▼7.3 118,991 ▼2.5
2023暦年(1~10月) 70,852 ▼1.8 56,150 ▼2.6 20,733 ▼0.6 169,715 ▼3.1

注:合計はその他の溶接材料を含めたもの。

日本溶接材料工業会

 

【建築プロジェクト】
内幸町1丁目南再開発A棟「サウスタワー」に壁面太陽光導入、
S造(CFT柱)・RC造・SRC造、地下3階・地上45階、28.7万平米

第一生命保険、中央日本土地建物、東京センチュリー、東京電力パワーグリッドによるTF内幸町特定目的会社は、東京都千代田区の「みずほ銀行内幸町本部ビル」(1980年竣工)や「東京電力ホールディングス本社ビル」(1972年竣工)の立地で進めている内幸町1丁目街区南地区市街地再開発事業の「サウスタワー」の建設が今年3月から着工する。
建設規模は、地上部がS造(CFT柱)、地下部がRC造・一部SRC造・S造、地下3階・地上45階・塔屋2層建て(高さ約230メートル)、総延べ床面積約28万7,000平方メートル。オフィス、高級ホテル、ウェルネス促進施設や商業施設が入る複合ビル。基本設計は日建設計が担当。実施設計は清水建設が担当している。2024年3月の着工、27年3月の竣工を目指している。
サウスタワーの壁面にフィルム型ペロブスカイト太陽光電池(PSC)を設置する。エネルギー創出の最大化とエネルギーの地産地消促進に取り組むとしている。PSCは、耐荷重や風圧への対応、更新コストなど従来の太陽電池の課題をクリアした薄く軽く、曲げられるといった特徴を持つ太陽電池である。
 同再開発施設では、積水化学工業が開発したPSCを採用し、東京電力ホールディングスと共同で設置する。同地区内サウスタワーのビル各階の床と天井の間に位置する防火区画の外壁面(スパンドレル部)の外壁側内部に設置する。発電容量は定格1000kW長を計画しており、メガソーラー発電機能を実装した超高層ビルとなる。
なお、内幸町1丁目再開発は、▽南地区「サウスタワー」に続き、▽中地区「セントラルタワー」(地上46階、高さ230メートル)29年度完成▽北地区「ノースタワー」(地上46階、高さ230メートル)30年度完成▽北地区「帝国ホテル新本館」(地上29階、高さ145メートル)36年度完成となる。


【時論・公論】
インボイスの次なる増税源では!

昨年の漢字は「税」。政府は所得税減税や<税の還元>などでお粗末な顛末となった。更に自民党派閥の政治資金パーティー収入のキックバックから東京地検特捜部の捜査となり、<リクルート事件>以来の問題となった。
一般社会では10月1日より「インボイス制度(適格請求書)」が施行され、国民の大多数に理解されずに実施し、大いに戸惑った。今まで、売上高1,000万円以下の個人事業者は納税免除されたが、登録すれば納税義務が生じる。消費税率を上げず増税する秘策を編み出したが、企業の経理や総務は煩雑な事務処理に忙殺された。
財務省HPによると23年度の国税収入(予算額)は74兆4,290億円に一般会計分と特別会計分が含まれる。そして消費税収入は23兆8,840億円に対して、関税、とん税(入港租税)の1兆1,445億円が加算される。国税に対する消費課税の構成比は41.2%を占める。やはりインボイス実施による税収効果は大きいことになる。
 インボイス制度を調べてみると、今までは規模が小さく、収益が少ない個人事業者らは納税が免れていたものが、登録により免税が解消され税増収となる。その税収増分は防衛費倍増の一部となるが、増税政策は必要となる。
 国家予算110兆円台を維持するには税収増を図ることになる。そのターゲットは法人税とみている。企業は、<法人税(国税)>と<法人事業税(地方税)>が課せられ、法人税は企業の所得(利益)に課せられ、法人事業税は事業に課せられる。法人税はピーク時(1984~87年)では43.3%だったが段階的に減少を続け、現在の基本税率は23.2%。だが企業の約6割が欠損金で免除。20%も減った法人税だけに、地方税同様に一律納税とすれば、かなりの税増収となる。因みに4割の企業が納税する23年度の法人税収額14兆6,020億円である。
その次の増税策は連立内閣で難しいが、税の平等化を徹底するのであれば、宗教法人の膨大な収入源となっている<喜捨金>や墳墓地貸付の<永代使用料>などへの課税である。宗教法人の透明化と税収増に繋がる。
 特に仏教法人の収入源は、非課税となる喜捨金(お布施、読経料、戒名料、玉串料、お寺参り量、寄附金、お賽銭など)。国税庁が定める課税事業は、寺院内での物品販売や幼稚園・保育園、月極駐車場など34業種である。
防衛費倍増もあり、増税は喫緊の課題となる。企業の法人税免除や宗教法人の非課税は、税収が潤沢な時代に決められた免税策として定められたものであり、<法の下の平等>から一律徴収することも可能である。ただし、国会での審議を十二分に行った上での施行ならば国民も納得するが、<閣議決定>だけは断固反対である。
【加藤 文雄】